犬は肉食動物なの?

犬は肉食動物の傾向が強い雑食動物だと言われます。たまにゴミ箱を漁って、肉じゃない物も食べている気がしますね。でも、ここで、勘違いしないように要注意です。犬の本来の姿は?

Dr.ジャネット・トマソン「The Whole Dog」の記事を紹介しましょう。2-3分で読めますよ。といっても、一筋縄ではいかないテーマなんですよね~。

写真協力:National Geographic and Astrid Beutler, Thuringia in Germany

最近、このテーマは何度となく繰り返し取り上げなければいけないと感じるようになりました。というのも、多くの人が自分の犬を人間扱いしているからです。もちろん、犬はかわいい子どものようなものです。でも、犬は人間ではない、ということを忘れてはいけません。犬は人間のような思考をしないし、人間のような食事もしません。神は犬を肉食動物として創造し、自然のバランスを維持しているのですから。

犬は 雑食 動物であるという仮説は、実はいまだ実証されていません。 その一方で、 犬は肉食動物であるという真実は、十分な証拠で論証されています。

まず口から見てみましょう。犬は人間同様、2セットの歯を持っています。子犬が3~7週齢になると、歯茎から28本の乳歯が出てきます。子犬の大臼歯です。子犬の歯は次第に摩耗し、生後4ヶ月ぐらいで、永久歯に変わります。犬種による違いはありますが、ほんとどの成犬は42本の歯を有し、生後6~7ヶ月頃、小臼歯が最後に生えます。

犬の口を見ると、その大きなしっかりした歯(もしくは、小さな針のように尖った歯)に気づくでしょう。これらは、肉を押さえつけ、引き裂き、ちぎり取るためにデザインされています((Feldhamer, G.A. 1999. Mammology: Adaptation, Diversity, and Ecology. McGraw-Hill. pg 258.) 一方で、 植物をすり潰すための平らな大臼歯は持ち合わせていません。犬の大臼歯は尖って鋏状咬合(残りの歯と共に)で、肉、骨、皮を力強く処理できます。肉食動物には、上顎最後部小臼歯、下顎最前部大臼歯のような裂肉歯を含み特殊な歯が備わっています。 そのため、犬は咀嚼はできません。犬の歯は、齧る、引きちぎる、裂く、切り刻む、飲み込むといった行為のためにできているのです。

犬歯は骨を掴んで穴を開けるために、門歯は少しずつ齧るために、小臼歯は引きちぎるために、大臼歯は潰すために使われており、咀嚼して嚙みこなすことはないのです。 — かわいい愛犬は、一見、野生の祖先とはかけ離れて文明化しているように見えますが、食べる、身づくろいする、相手を出迎える、身を守る、という構造については、野生の祖先と何も変わっていません。

4つの小臼歯が犬の上顎と下顎それぞれに並んでいます。この部分を使って、獲物の大きな生肉の塊を引きちぎります。私たちのペットが生存のために狩りをすることはもはやありませんが、食べることに関しては、現在もオオカミと同じ方法で、 – 小臼歯で肉を掴み、骨から肉を引きちぎります。

上顎には大臼歯が2本、下顎には3本あります。これらは、砕くための歯で、オオカミがカリブーや鹿のような中サイズの骨を砕くのに使われます。

オオカミの顎は上下が大きく開き、 飲み込む動きに適しており、 肉や骨の塊を飲み込むことができます。肉食動物の頭蓋と顎の形は、深いC形の下顎窩で、 顎の横の動きを妨げます。 この横の動きが植物を食べる時には必須なのです。 “飲み込む動きに適しており、”食物の “chew” 野生での食物は限られ、そのため、肉食動物は腹いっぱいに詰め込み、断食できるようにできています。 つまり、1日に2回食べられるから・・・等の思考により “認識を変えることはありません。” また、獲物をバリバリ噛み砕くことはあっても、ポイントは R咀嚼はできない動物だということです。hew” 生食についてよく知らない人は、自分の犬が肉や骨をまるごと飲みこんだらどうしよう、とパニックになることがあるようですが、ええ、飲み込む可能性は高いでしょう。犬は骨のまわりに付いた肉を剥ぎ取り、骨がチキンやターキーのような小さい骨の場合は、何回か砕いて飲み込みます。犬の胃酸は、人と比べるとずっと強く、大きな肉の塊や、適度な大きさの骨も消化できるようにできているのです。

私たち人間は、犬の体格を改良してきました(結果として、様々なサイズと構成の犬ができました)。しかし、肉食動物の犬の内部構造や生理機能には何も手をつけませんでした。 “犬は肉食動物の内部構造と生理機能を持っているのです。”
(Feldhamer, G.A. 1999. Mammology: Adaptation, Diversity, and Ecology. McGraw-Hill. pg 260.).

犬は大量の肉、骨、内臓、皮を食べるために、とても弾力性のある胃を持っています。犬の胃はシンプルで、盲腸は発達していません。
(Feldhamer, G.A. 1999. Mammology: Adaptation, Diversity, and Ecology. McGraw-Hill. pg 260.).

犬は比較的短い前腸と、短くて滑らかな小嚢を有しない結腸を持っています。そのため、食物はすばやく通過します。しかし、野菜類は滞留して発酵するのに時間を必要とする食物です。そのため、野菜の消化には、長くて小嚢を有する結腸、大きくて長い小腸、そして、盲腸も必要とすることがあります。 犬にはこのような消化管がまったくありません。その代わりに、肉食動物に共通の短い前腸と後腸を持っています。これで、なぜ、野菜は食べた時と同じ状態で排泄されてしまうのか、理解できるでしょう。分解して消化される時間が足りないのです。知識のある人は知っていますが、こういった理由から、犬に野菜や穀類を与えるときは、前加工が必要と言われるわけです。それでも、肉食動物に野菜や穀類を与えるのは、極めて疑問な行為ではないかと思います。

“犬は通常、唾液の中に、炭水化物やでんぷんを分解するために必要な酵素(たとえば、アミラーゼ)を生成しません。唾液にアミラーゼを有するのは、草食動物、雑食動物です。 肉食動物ではありません。 そして、肉食動物が植物に含まれるでんぷん、セルロース、炭水化物を処理するために、無理して大量のアミラーゼを生成しようとすると、膵臓に大きな負担がかかります。肉食動物の膵臓は、セルロースをグルコース分子に分解するセルラーゼを分泌できませんし、植物をタンパク源として、効率よく消化吸収することもできないのです。ところが、草食動物には、これができます。”
Canine and Feline Nutrition Case, Carey and Hirakawa Published by Mosby, 1995

専門家によると、オオカミは、小さい獲物の場合は(たとえば、ウサギ)、その胃の中身だけを食べ、獲物を丸ごと食べることで、消化すると言います。L.デイビッド・メックは、世界でもトップのオオカミ生物学者と言われていますが、著書「Wolves:Behavior, Ecology, and Conservation (2003)」の中で、彼と何名かの専門家で、 300年を超える野生のイヌ科動物の調査と観察をまとめています。その中で、肉食動物の自然な本能による食事行動について、明確に記載しています。「オオカミは通常、大きな獲物の体腔を引きちぎり、肺、心臓、肝臓のような大型の内臓を消化します。大きな反芻胃/腸(胃の主要な部屋の1つ)を突き刺し、その中身を揺らして引き出します。オオカミは、腸管内に含まれる植物には、なにも興味を示しません。しかし、胃壁や腸壁は食べるため、その中身は、捕獲した現場にまき散らされます。

“The Kerwood Wildlife Education center” (Hunting and Meals の章) を読むと、オオカミの食習慣について、こう書いています。「オオカミの食事は、主に様々な動物の筋肉部分の肉と脂肪分の多い組織です。心臓、肺、その他の内臓を食べます。骨は砕いて骨髄を取りだし、骨の破片も食べます。” 唯一、常に食べ残されるのは、胃とその内容物です。ベリー類のように、個別に食べる植物性の食物もありますが、ハイイロオオカミはこれらをうまく消化はできないようです。」

したがって、犬に人間(雑食動物)と同じような食物を与えてしまうと、膵臓に過剰なストレスをかけてしまいます。というのも、犬は、炭水化物が豊富なでんぷん質の食物を消化しようとして、通常のタンパク質や脂肪を消化する時よりも大量の酵素を生成することを強いられるからです。 “これに対して、いつもの生食の場合は、” 肉を砕いて引きちぎる過程で、その細胞が潰れて酵素が放出され、タンパク質や脂肪は自己消化されるのです。

犬には、セルロースやでんぷんを分解する善玉菌がありません。結果として、植物に含まれている大半の栄養素は、前加工された植物の場合でも、犬が利用できる形では存在しないのです。そのため、ドッグフードメーカーは、多くの合成ビタミンやミネラルを添加せざるを得なくなるわけです(実際には、加熱加工によりすべてのビタミン、ミネラルが破壊されるため、サプリメントとして補填することになるということです)。犬に高度に加工された穀類ベースの食物を与えると、免疫システムは抑圧され、生肉が付いた骨を十分に消化するために必要な酵素の生成が不足してしまいます。
(Lonsdale, T. 2001. Raw Meaty Bones).

犬は生理学的にはオオカミによく似ているため、オオカミの体のプロセスの生理学モデルとして、オオカミの研究によく参考にされます。
(Mech, L.D. 2003. Wolves: Behavior, Ecology, and Conservation).
また、犬とオオカミのミトコンドリアDNAは99.8%が共通しています (Wayne, R.K. Molecular Evolution of the Dog Family)。次に挙げる説明は、犬の遺伝学に関する Robert K. Wayne, Ph.D.の発表です。www.fiu.edu/~milesk/Genetics.html). “「イエイヌはハイイロオオカミに極めて近い種で、DNA塩基配列は最大で0.2%しか違いません。…”

犬は、最近、スミソニアン大学(Wayne, R.K. “What is a Wolfdog?” (www.fiu.edu/~milesk/Genetics.html)によりハイイロオオカミの亜種として再分類されました。犬は、あらゆる科学的基準と進化の歴史から、オオカミが家畜化されたものと言われています
(Feldhamer, G.A. 1999. Mammology: Adaptation, Diversity, and Ecology. McGraw-Hill. pg 472.)。

犬の祖先はオオカミではないという人は、オオカミは犬の先祖であると結論づける科学的論拠に反証をあげなければなりません。また、オオカミは肉食動物だということは確証されています。犬の体内の生理はオオカミと変わらないことから、犬は肉食動物と生理学的、栄養学的に同じニーズを有します。 “草食動物の獲物の主な部位を、消化システムに含まれる植物を除いてすべて摂取して、” 体を “成長維持しようとするニーズを持っているのです。”
(Mech, L.D. 2003. Wolves: Behavior, Ecology, and Conservation.).

私が肉食動物の犬に最善の食事として生食を推奨すると、非難されることが多いのですが、私の研究と自分の犬に何年も生食を与えてきた経験から、犬や猫は生肉や骨を食べるようにできており、すべての健康な肉食動物がこのような食事をすれば、ずっと健康で長生きできるでしょう。 ただ、生きながらえるというのではなく、生き生きとした生活を送れるでしょう。….

また、「Dogs – The Omnivore Carnivore Question」も参考になるかもしれません。

参考文献:
Prof. Dr. Sir John Whitman Ray B.A., ND., D.Sc., NMD., CT. MT.. CI, Cert. Pers., PhD., B.C Dip N, MD. (M.A.), Dr. Ac, FFIM., Dp. IM., F.WA I .M., RM., B.E.I.N.Z., S.N.T.R., N Z. Char. NMP, N P A
Dr. Francis M. Pottenger Jr. MD
Dr. Kouchakoff of Switzerland
Dr. Weston A. Price
Dr Tom Lonsdale
Carissa Kuehn