ペットの猫は病気になりすぎる。なぜ?? 猫の食事の専門獣医師Dr. Piersonインタビュー Vol.1

来院する病気の猫が非常に多く、Dr.Piersonは、猫の病気の多くは種として不適切な食事を与えていることに原因があると気づきます。そこで、糖尿病の猫に低炭水化物食を処方しながら「まず、猫には低炭水化物の食事を与えるということから始めたらどうですか?」と言います。

また、猫下部尿路疾患の猫を診療したときには「水分が多い食事を与えてください。猫種に不適切なフードが原因で健康障害が発生しています」と言います。

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猫の飼い主に知ってほしい 3大栄養知識

猫の栄養に関する情報は溢れていて、いったいどうしたらいいのか飼い主は迷走している、というのが現状ですね。

Dr.Piersonは、猫に必要な栄養は非常にシンプルだと言います。ベースの考え方は、野生では猫は何を食べるか、ということです。ネズミ、小鳥、トカゲ、その他の小動物です。そこで、3つの覚えてほしいポイント。

1.水分

市販のドライキャットフードは、水分が5~10%になるまで加工していますが、ネズミや小鳥は約70%が水分でできています。これが重要で、なぜなら、猫は本来、のどの渇きの欲求が低い動物だからです。ドライフードを与えると、水飲みに入れた水分量ではまったく摂取水分が足りません。

多くの人が「でも、うちの猫すごくたくさん水飲むわよ」と反論します。ところが、缶フードを食べている猫とドライフードを食べている猫を比較調査した結果、缶フード(非常に水分が多い)を食べている猫はほとんど水を飲まなかったのにも関わらず、ドライフードを食べている猫の2倍の水分を摂取できていたことが分かりました。

一方、ドライフードを食べている猫は、十分のどの渇きを示さず、結果として、水分摂取量は不足していました。ですから、一番大切なのは、水分が豊富な食事を与えることです。

2.タンパク質

猫は真正肉食動物です。タンパク質は動物性のものを摂る必要があります。ですから、キャット缶のラベルを見て、動物性タンパク質を配合しているかチェックしてください。チキン、ビーフなどです。植物性のコーン、小麦、大豆、米ではなく。

3.炭水化物

猫は炭水化物を食べるようにはできていません。小鳥、ネズミは非常に高タンパク質で、脂肪分が少なく、炭水化物は乾燥物で1-2%ぐらいしかありません。つまり、炭水化物の多い食事は、猫には適していないのです。

最近では、高タンパク・低炭水化物のキャットフードはたくさん販売されています。しかし、これらは猫には適していません。水分が不足しているからです。そのドライフードがどれだけ高品質かは問題ではありません。Dr.Piersonは水分が足りないという理由で、ドライキャットフードは強く否定しています。

Dr.Piersonが大好きなページは尿路疾患(http://catinfo.org/?link=urinarytracthealthページですが、そこに出ている超キュートなオレンジタビー“オッピー”を見てください。オッピーは尿道に粘液や異物が詰まって膀胱が破裂していました。

尿道閉塞で激痛に耐える猫の多くは、水分不足の食事が原因でそうなってしまったのです。水分が十分な食事を食べている猫でも同じような病気になる可能性はありますが、極めて稀です。

まとめると、猫の食事3大ポイントは、1.水分、2.タンパク源と量、3.炭水化物量です。単純に、猫が野生で自然に食べる物、ネズミや小鳥を頭に浮かべてください。そうれすれば、すぐに、加工しすぎたドライフードより缶フードの方がずっと近い食事だということに気づくでしょう。